2024/04/15

1年前の日焼け止めは使える?化粧品の使用期限について

1年前の日焼け止めは使える?化粧品の使用期限について

最終更新日 2024/04/15

1年前の日焼け止めを発見。「使えるかな?」と悩みながら使っている方も多いのではないでしょうか?そもそも日焼け止めには使用期限があるのでしょうか。今回は日焼け止めの使用期限について解説します。

未開封の日焼け止めはいつまで使える?

一般的に日焼け止めには使用期限が記載されていないことがほとんどです。というのも、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)では、3年以内に性状や品質が変化するおそれがあるものを除いて使用期限を表示する義務はない、とされているからです。一般的に日焼け止めは3年程度であれば品質や性状が変化する可能性が少ないため、多くの製品には使用期限が記載されていないのです。
もちろん使用期限が記載されている場合はそれに従う必要がありますが、記載のない場合は「製造日から3年以内」を目安に使い切るようにしましょう。
ただし、薬機法に記されている「3年」という期間はあくまでも未開封かつ「適切な保存条件」のもとで管理されていたことが前提です。適切な保存条件とは、直射日光が当たらず、高温多湿にならない場所を指します。あわせて清潔に保管されていることも重要な条件です。保管場所が不適切な場合は、未開封で製造から3年以内のものであっても劣化している可能性があります。また、未開封であってもニオイや色、性状に違和感がある場合は使用しないようにしましょう。
 

日焼け止めの製造日や使用期限を確認する方法

日焼け止めを購入したら、製造日や使用期限が記載されているかどうか、容器やパッケージを確認しましょう。日本語で「製造日」や「使用期限」と記載されているものもありますが、次のようにアルファベットや数字のみで書かれていることもあります。
 

製造年月日

日本語で「製造年月日」と書かれていることもありますが、「MFG(Manufacturing)」や「MFD(Manufactured Date)」と記載されていることもあります。いずれも意味は一緒で、たとえば「MFG 04/2024」や「MFD 04/2024」と書かれていた場合は2024年4月に製造されたことを意味します。
 

使用期限

日本語で「使用期限」と記載されているほか、「EXP(Expire)」と書かれていることもあります。「EXP」は未開封時の使用期限を表すもので、「EXP 04/2024」は「使用期限:2024年4月」を意味します。
また開封後の使用期限が記載されていることもあります。「数字+M(Months)」で表わされていて、「6M」は開封後6ヶ月以内、「12M」は開封後12ヶ月以内が使用期限です。
 
なお、化粧品には製造日や使用期限のほかにロット番号やバッチ番号が記載されていることがあります。製品によって記載形式は異なりますが、期限が不安な方は一度メーカーに問い合わせてみることをおすすめします。数字が多く紛らわしいので、間違わないように気をつけましょう。

チェックする女性

 

開封済みの日焼け止めはいつまで使える?

1年前に開封した日焼け止めがそのまま残っていると、「もったいないから使いたい」と思うかもしれません。しかし、使用は控えたほうがよいでしょう。やはり一度開封している場合は少なからず品質が低下している可能性があるためです。特に次のような環境下で保管していた場合は要注意です。
 

  • 直射日光が当たる場所に置いていた
  • 高温になる場所や湿度の高い場所に保管していた
  • 温度変化が激しい場所にしまっていた
  • 清潔な状態で保管していなかった
  • しっかり密閉されていなかった
     
    これらに該当する場合は品質が落ちていたり不衛生な状態になっている可能性が高いため、破棄しましょう。また高温多湿な環境や直射日光が当たらないような場所で、衛生面に配慮して保管していた場合でも、ニオイや色、性状などが変化していたり、成分が分離していたりする場合は、使用しないようにしましょう。なお、製品に開封後の使用期限が記載されている場合は、必ず守るようにしてください。開封後の使用期間の目安はメーカーによって異なる場合がほとんどなので、問い合わせてみることをおすすめします。
     

    肌荒れ

    劣化した日焼け止めを使うリスクについて

    劣化した日焼け止めを使用すると、次のようなリスクがあります。
     

    肌が荒れる

    劣化した成分が肌にとって悪いものへと変化してしまい、赤みやかぶれ、かゆみなどの原因になることがあります。さらに開封済みの日焼け止めの場合は、雑菌が増殖していることがあり、これもまた肌荒れの原因となります。
     

    紫外線カット効果を得られない

    日焼け止めには、紫外線防止剤(紫外線散乱剤や紫外線吸収剤)が配合されていますが、これらの成分が劣化すると当然ながら、紫外線から肌を守る働きも弱まってしまいます。そうなると、せっかく日焼け止めを塗っていても思ったような効果が得られません。紫外線防御効果を十分に得るためにも、使用期限が切れていたり劣化の可能性がある日焼け止めを使用することはやめましょう。
     

    日焼け止めはワンシーズンで使い切ろう

    一般的に日焼け止めは開封したらできるだけ早く使い切ることが理想的です。長くてもワンシーズンで使い切るようにしましょう。化粧品メーカーによっては推奨の使用期間を提示しているところもありますので、公式サイトなどをチェックしてみるのもおすすめです。
     
    もし、日焼け止めを毎日塗っていてもワンシーズンで使い切れないような場合は、1回の使用量が大幅に少ない可能性があります。一般的な日焼け止めを顔に塗る場合の適正量は、クリームタイプの場合はパール2個分、ジェルタイプやローションタイプの場合は1円玉硬貨2枚分とされています。クリームタイプの場合、パール2個分は約0.8gです。たとえば1本30gの日焼け止めクリームなら、37.5回分使用できる計算になります。つまり、1日1回しか塗らない場合でも1~1.5カ月程度で使い切ることができるということです。
    日焼け止めの容量は製品によって異なりますが、適正な量を使用していればワンシーズンで使い切ることができます。もし、毎日塗っているのに使い切るまでに数か月以上かかるような場合は、1回あたりの使用量を見直すようにしましょう。
     
    ※日焼け止めの適正量や使用方法について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
     
    今回は日焼け止めの使用期限について解説しました。日焼け止めは適切な状態で保管すること、そして開封後はできるだけ早く使い切ることが原則です。肌トラブルを避けるためにも、日焼け止めの使用期限はしっかり守るようにしましょう。
     

    まとめ

    • 日焼け止めを含む化粧品や医薬部外品で使用期限の記載がないものは、「製造日から3年以内」が未開封時の使用期限の目安
    • 日焼け止めの製造日や使用期限は、容器やパッケージに記載されており、日本語表記の他、「MFG」「MFD」「EXP」といった記載で表示されることがある
    • 開封後の日焼け止めは、品質が低下している可能性があり、特に不適切な条件下で保管されていた場合は使用を避けるべきである
    • 劣化した日焼け止めを使用すると、肌荒れや紫外線防御効果の低下などのリスクがある
    • 日焼け止めは開封後、できるだけ早く(理想的にはワンシーズン内に)使い切ることが推奨される
    • なかなか日焼け止めを使いきれないときは、1回あたりの使用量を見直したほうがよい
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