2023/04/10

エイジングケアをしたい人必見!注目の美容成分「フラーレン」を徹底解説~基礎知識編~

エイジングケアをしたい人必見!注目の美容成分「フラーレン」を徹底解説~基礎知識編~

最終更新日 2023/10/17

肌の老化予防につながるといわれる「フラーレン」。最近、エイジングサインが気になってきた、という人はとくに興味のある成分かもしれません。でも、実際のところフラーレンはどんな成分で、どんな効果が期待できるのでしょうか。そこで、2回にわたってフラーレンについて徹底解説します。
今回は「基礎知識編」として、フラーレンの由来や注目を集める理由、化粧品の選び方などについてご説明します。
 

フラーレンとはどんな成分?誕生や由来について

フラーレンは60個の炭素原子が共有結合した分子です。人の目では見えないほど小さな物質で、発見されたのは遡ること30年以上前。1985年に学者らが宇宙空間の再現実験をしている際に偶然発見したと言われています。フラーレンの存在は1960年ごろから一部の研究者の間で予言されていましたが、なかなか発見に至らなかったということもあり、最初に発見した学者らは1996年にノーベル化学賞を受賞しています。
フラーレンの特徴としてまず挙げられるのが、その形状です。最初に発見された60個の炭素原子による「フラーレンC60」は、サッカーボールのような形をしています。実は、この特徴的な形状は、フラーレンという名前の由来にも関係しています。その形状が「ジオデシック・ドーム構造」という球状のドームに似ていることから、これを考案した建築家のリチャード・バックミンスター・フラーにちなんでその名前がつけられたと言われているのです。
また、フラーレンはその形状からユニークな化学反応が期待されていて、これまでさまざまなものへの応用実験がおこなわれています。たとえば研究段階ではありますが、医薬品の分野では、フラーレンはエイズの原因ウイルスであるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の特効薬としての可能性が期待されています。また、エンジンオイルや有機薄膜太陽電池の材料などにも使われるなど、実に幅広い分野に応用されているのがフラーレンなのです。
フラーレン発見
 

美容成分としてのフラーレン

もちろん美容成分としても大きな関心を集めています。美容成分として注目され始めたのは1990年代に入ってから。科学雑誌の「Science」の中でフラーレンの抗酸化力の高さが紹介されたことをきっかけに、国内でも化粧品の原料としての開発がさかんに行われるようになりました。
今では化粧水や美容液、クリームなど、さまざまな化粧品に配合されているフラーレンですが、開発当初は化粧品に配合することは難しいと考えられていました。というのも、フラーレンには水に溶けにくい性質があるからです。そこで、さまざまな研究がおこなわれ、水に溶ける高分子(PVP)でフラーレンを包む「ラジカルスポンジ®」が開発されました。これによってさまざまな化粧品成分に配合することが可能になり、フラーレン配合化粧品が誕生したのです。
 
ところで、抗酸化力を持つフラーレンですが、ほかにも抗酸化力を持つ美容成分はいろいろあります。では、なぜフラーレンはこれほどまでに注目を集めているのでしょうか?
 

フラーレンが注目を集める理由

フラーレンが美容成分として注目を集めるもっとも大きい理由は、抗酸化力の高さです。そもそも抗酸化力とは、酸化の原因である活性酸素を除去したり、その働きを抑えたりする力のことを指します。酸化とはわかりやすく言うと「錆び」のことで、鉄が酸化すると錆びたり、食べ物が酸化すると腐敗が進んだりしてしまうように、肌も酸化するとシミやしわ、肌荒れ、乾燥など、さまざまなトラブルや老化が進む原因になります。これを防ぐために有効なのが、抗酸化力を持つ美容成分です。たとえば、ビタミンCやビタミンEは抗酸化力を持つことが知られていて、アンチエイジングを謳った化粧品にもよく配合されています。
そして、フラーレンにも活性酸素を吸着し除去する働きがあります。その抗酸化力は他の成分と比べても高く、ビタミンCの172倍とも言われています。また、ビタミンCやビタミンEが光に弱いという弱点がありますが、フラーレンは紫外線に強く、影響を受けません。それどころか、紫外線に弱いビタミンCやビタミンEとフラーレンを一緒に使うと、紫外線による酸化からそれらを守る働きがあることもわかっています。
さらに、注目すべきなのが抗酸化作用の持続性です。フラーレンは抗酸化力の持続性がとても高く、11時間以上も効果を発揮することがわかっています。つまり、朝、フラーレンが配合された化粧品を使用すると、夜まで肌を酸化から守ってくれる、ということです。
 
このように、フラーレンは強く持続性のある抗酸化力で、シミやしわ、肌荒れや炎症、乾燥などのさまざまなトラブルから肌を守ってくれる美容成分です。
フラーレンの効果について知りたい方は「効果編」もご覧ください。
フラーレン抗酸化力
さまざまな効果を期待できるフラーレン。効果が高いがゆえに、フラーレン配合化粧品はかなりたくさんあり、その種類は2000を超えるとも言われています。そのため、どれがよいか迷ってしまう方もいるでしょう。そこで、最後にフラーレン配合化粧品の上手な選び方をご紹介します。
 

フラーレン配合化粧品の選び方:ロゴマークについて

フラーレン配合化粧品を選ぶ際にチェックしたいのが、フラーレンのロゴマークです。フラーレンを世界で初めて化粧品の原料として製造・販売をした「ビタミン C60 バイオリサーチ株式会社」が商標登録しているマークで、規定値以上のフラーレンが配合された化粧品に付与されています。ロゴマークは全部で7種類あり、以下のような違いがあります。
 

RS(ラジカルスポンジ)ラジカルスポンジ

「ラジカルスポンジ®」を配合したフラーレンに付与されています。抗酸化力の高さと刺激の少なさから、「ラジカルスポンジ®」はドクターズコスメにも使われています。
 

LF(レポフラーレン)レボフラーレン

水に溶けにくいフラーレンですが、実は油にも溶けにくいという性質があります。レポフラーレンは、植物性スクワランにフラーレンを配合した油溶性のフラーレンで、これを規定値以上配合した化粧品にはLFマークが付与されます。
 

MF(モイストフラーレン)モイストフラーレン

保湿力と浸透力をアップさせた「モイストフラーレンN」を規定値以上配合した化粧品に付与されます。
 

VF(ヴェールフラーレン)ヴェールフラーレン

パウダー化粧品に配合しやすいように開発されたのがヴェールフラーレンで、これを配合したメイク化粧品などに付与されるマークです。ヴェールフラーレンには皮脂の酸化を抑える働きもあります。
 

SF(サンガードフラーレン)サンガードフラーレン

日焼け止め用に開発されたサンガードフラーレンを配合しているものに付与されます。紫外線吸収能力が高く、日焼けによる赤みを軽減する効果が期待できます。
ちなみに、日焼け止めの紫外線散乱剤として使用される酸化チタンはUV防御効果を持つ一方で、肌を酸化してしまう性質があります。フラーレンには、こうした酸化チタンによる肌の酸化を抑える作用が認められています。
 

HF(ヘアシャイニーフラーレン)ヘアシャイニーフラーレン

ヘアケア剤用に開発されたフラーレンを配合した製品に付与されます。髪の内部から酸化を予防したり、髪のキューティクルを保護したりする働きがあります。
 

植物由来フラーレン植物由来フラーレン

100%植物由来の原料を使用したフラーレンです。2020年に原料の販売がスタートした新しいフラーレンです。

各フラーレン画像

 
フラーレン配合化粧品の選び方がわからない、という方は、このようなロゴマークの有無を確認してみるのも方法の一つです。
なお、フラーレンは刺激性が低く、肌トラブルなどが起きにくい成分ではありますが、人によっては合わない可能性もあります。何らかの症状が現れた場合には使用を中止しましょう。
 
今回は、フラーレンの基礎知識についてご紹介しました。アンチエイジング効果のある成分として注目度の高いフラーレン。ぜひ毎日のスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。なお、効果についてより詳しく知りたい方は次の「効果編」もぜひご覧ください。
 

まとめ

  • フラーレン(C60)は60個の炭素原子が共有結合した分子で、サッカーボールのような特異な形状をしている
  • フラーレンはその形状からユニークな化学反応が期待されていて、これまでさまざまなものへの応用実験がおこなわれている
  • フラーレンには水に溶けにくい性質があったが、「ラジカルスポンジ®」が開発されたことで、さまざまな化粧品成分に配合することが可能になった

参考サイト
フラーレン美ラボ「フラーレンとは」

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