2022/08/30
うっかり日焼けしちゃった!そんなときに実践したい対処法とスキンケア
最終更新日 2022/12/20
うっかり日焼けしちゃった・・・そんな時にこそ力をいれたいのが、日焼け後のケアです。アフターケア次第で、その後のお肌へのダメージが大きく変わってきます。でも、いざ日焼けをすると焦るばかりでどう対処していいかわからない、という方もいるではないでしょうか。そこで、うっかり日焼けしちゃったときの対処法をご紹介します。
目次
“うっかり日焼け“に気づいたらすぐにケアを
紫外線をたくさん浴びてしまった日やその翌日などに肌に赤みが出たりして、“うっかり日焼け”に気づく方がいるかもしれません。一般的に日を浴びた後、肌に赤みが出始めるのは数時間後からといわれています。次第に赤みが増していき、8~24時間をピークに少しずつ治まっていきます。そして、2~3日経つと肌の色は戻ったり、少し褐色になったりします。このような肌が赤くなる日焼けは「サンバーン」と呼ばれています。
サンバーンは日本人に比較的起こりやすい反応ですが、人によってはそれほど赤みが出なかったり、出てもすぐに消えてしまったりすることがあります。そのため、「日焼けしたかも」と思っても、放っておいてしまうことがあるかもしれません。けれども、少しでも赤みが出たということは、紫外線の影響を受けていることのサイン。数日すると肌の色は戻るかもしれませんが、何もしないでいると紫外線のダメージは蓄積していってしまいます。また、シミのもとになる「メラニン」の生成は、紫外線を浴びてからおよそ72時間経つと始まるといわれています。そのため、シミを予防するためには、日焼けに気づいたらできるだけ早くケアすることが大切なのです。
ちなみに、数日経ってから肌が黒くなる日焼けは「サンタン」と呼ばれています。日本人の中にはサンタンが起こらない人もいますが、「肌が黒くならない=紫外線の影響を受けていない」ということではないので、誤解しないようにしましょう。
日焼けが肌に与える影響
紫外線を浴びると表皮のメラノサイトが活性化し、シミのもとであるメラニンがたくさん作られます。通常、メラニンは肌のターンオーバー(新陳代謝)の過程で排出されますが、加齢やストレスなどの影響で肌の生まれ変わりが滞ると、肌内部にメラニンが蓄積して色素沈着が起こりシミになります。
また、紫外線によるダメージから細胞を守るために、肌の内部で活性酸素が発生します。これは必要な防衛反応ですが、活性酸素はコラーゲンやエラスチンを壊したり減少させたりするため、しわやたるみ、乾燥などを招く原因になります。
このように、紫外線のダメージが蓄積することで発生するシミやしわ、たるみなどのエイジングサインは、「光老化」とも呼ばれています。
「光老化」について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
こうしたダメージから肌を守るために欠かせないのが紫外線対策です。最近では、さまざまな種類の日焼け止めやUVケアグッズが登場していて、対策に力を入れている人も多いでしょう。けれども、それでも起こってしまうのが“うっかり日焼け”です。では、なぜ“うっかり日焼け”をしてしまうのでしょうか。その原因についてみていきましょう。
思い当たることがある人は注意して “うっかり日焼け”の原因
春から夏にかけての紫外線が強い時季には、毎日忘れずに日焼け止めを塗っている、という人も少なくないでしょう。それでも“うっかり日焼け”をしてしまう理由として、大きく次の3つのことが考えられます。
✓日焼け止めを部分的に塗り忘れている
毎日欠かさず日焼け止めを塗っている人でも、実は塗り忘れている部位があったりします。とくに塗り忘れる人が多いといわれているのが、耳のまわりや首、デコルテ、手や足の甲など。また、フェイスラインや小鼻周辺、眉間などは日焼け止めの塗りムラが生じやすい部位です。当然ながら塗り忘れた部位にも紫外線はしっかり当たっているため、気づいた時には部分的に日焼けしてしまっていた、ということも珍しくありません。
また、ここ数年はマスク生活が続いていますが、マスクで覆われている部分に日焼け止めを塗らないでいると、「マスク焼け」してしまう可能性があるので要注意です。
✓日焼け止めを塗る量が少ない
日焼け止めは、適正量を塗った時に初めてその効果が発揮されます。けれども、実際に正しい量を塗れていない人はかなり多いといわれています。顔や身体にくまなく日焼け止めを塗ったつもりでも、その量が少なければ紫外線から防御することができず、日焼けしてしまう可能性があります。PA/SPF数値通りの効果を得るには、顔全体で約0.6~0.8gの塗布が必要になります※。クリーム状の日焼け止めを塗る場合の必要量は、パール2粒、ローションタイプなら500円玉大です。
※一般的なシートマスクの面積(316~416㎠)を顔の面積として算定
✓塗り直しをしていない
日焼け止めの効果をキープするためには、こまめな塗り直しが欠かせません。とくに汗をかいたりすると、日焼け止めは流れやすくなります。朝、しっかり日焼け止めを塗ったはずなのに日焼けをしてしまった、という人は、塗り直しの習慣を見直す必要があるかもしれません。
このように“うっかり日焼け”は、塗り忘れだけが原因とは限りません。そのため、気をつけていたのに日焼けをしてしまった人は、日焼け止めの使い方も見直してみましょう。
「日焼け止めの正しい使い方」について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
“うっかり日焼け”の対処法 3つのポイント
“うっかり日焼け”に気づいたらすぐに対処しましょう。ケアのポイントは大きく3つあります。
ポイント1 しっかり冷やす
日焼けは一種のやけど状態ですから、まずは冷やすことが大切です。冷たいタオルや保冷剤などを使って冷やしましょう。その際、刺激を与えすぎないことがポイントです。たとえば保冷剤を使う際は、ガーゼなどでくるんで肌に優しく当てるようにします。また、顔の場合なら冷やしたシートマスクなどを使うのもおすすめです。
ポイント2 十分な保湿と丁寧なスキンケアを心がける
肌のほてりが落ち着いたら、丁寧に保湿ケアをおこないましょう。このときに重要なのが、やはり刺激を与えすぎないこと。日焼け後の肌は敏感なので、いつも以上に優しくおこなうことを心がけましょう。たとえば、クレンジングや洗顔はできるだけ摩擦刺激が加わらないようにします。また、化粧水や乳液でしっかり保湿することはとても重要ですが、コットンで強めにパッティングなどしたりすると、かえって赤みが増してしまうので注意しましょう。
なお、ふだんのスキンケア用品が刺激になることもあるので、できれば敏感肌用のものや、刺激の少ないものを選ぶほうが安心です。
刺激を抑えた洗顔方法を知りたい方は、こちらをご覧ください。
ポイント3 日焼け後の肌に効果のあるスキンケア製品を取り入れる
日焼け後のダメージをできるだけ抑えるためには、美白作用や抗炎症作用、抗酸化作用のある成分が配合されたスキンケア製品を取り入れるのがおすすめです。たとえば、次のような成分が配合されているものです。
・美白作用のある成分:ハイドロキノン、ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、アルブチンなど
「代表的な美白成分」について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
・抗炎症作用のある成分:ビタミンE(TPNa@ など)、トラネキサム酸、ビタミンCなど
・抗酸化作用のある成分:ビタミンE(TPNa@ など)、ビタミンC、フラーレン、アスタキサンチンなど
ただし、赤みや痛みが強い、皮がめくれている、水ぶくれができるなど、日焼け後の症状が強く出ている場合は、ご紹介した方法でも刺激になってしまうことがあります。そのため、まずは皮膚科を受診し、スキンケア方法についても相談することをおすすめします。
そのほかバランスのよい食事や十分な睡眠を心がけるなど、生活習慣を見直すことも肌の修復を早めたり、ターンオーバーを整えたりする上では欠かせません。とくに食事の面ではビタミンCやビタミンEなど、抗酸化作用のある栄養素などを積極的に摂ることもおすすめです。
これでばっちり!“うっかり日焼け”を繰り返さないために必要なこと
“うっかり日焼け”を繰り返さないために、次のことを実践してみましょう。
日焼け止めの使用方法を見直す
お伝えしたように、日焼け止めを塗っていたつもりでも量が少なかったり、塗り直していなかったりすると、日焼けを繰り返してしまいます。“うっかり日焼け”をした人は、これを機に日焼け止めの使い方を見直してみてください。
紫外線対策グッズも活用する
「とりあえず日焼け止めさえ塗っておけば大丈夫」と思っている人も多いでしょうが、まんべんなく塗れていなかったり、日焼け止めを塗り直すチャンスがなかったりすることがあるでしょう。そういうときのためにも、日傘や帽子、サングラス、アームカバーなどを身につけたり、UVカット効果のあるカーディガンを持ち歩いたりするなど、いくつかの方法を組み合わせて紫外線対策をしておくとより安心です。
スキンケア製品を工夫する
日差しの強い時季は、どんなに気をつけていても少なからず紫外線は浴びてしまうものです。ふだんから美白効果や抗酸化作用のあるスキンケア製品を取り入れておくと、紫外線を浴びてしまった場合でも肌のダメージを抑えることができるでしょう。
今回は“うっかり日焼け”の対処法についてご紹介しました。肌へのダメージを考えると、日焼けをしないに越したことはありませんが、もししてしまった場合にはできるだけ早く、適切な方法でケアすることが大切です。また、日焼けを繰り返さないためにも、そして夏のダメージを秋以降に持ち越さないためにも、紫外線対策、そしてふだんのスキンケアを改めて見直してみましょう。
まとめ
- 肌が赤くなる日焼けを「サンバーン」、肌が黒くなる日焼けを「サンタン」という
- シミのもとになる「メラニン」の生成は、紫外線を浴びてからおよそ72時間経つと始まるといわれているので、日焼けに気づいたら早急な対応が必要
- 紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化し、メラニンが大量に作られる
- 紫外線の影響で活性酸素が作られると、コラーゲンやエラスチンを壊して、しわやたるみ、乾燥などを招く
- “うっかり日焼け”の原因として、日焼け止めの部分的な塗り忘れ、日焼け止めを塗る量の不足、塗り直しができていないことなどがあげられる
- “うっかり日焼け”のポイントは、しっかり冷やすこと、十分な保湿と丁寧なスキンケアを心がけること、日焼け後の肌に効果のあるスキンケア製品を取り入れること
- “うっかり日焼け”を繰り返さないためには、日焼け止めの使用方法を見直すこと、日焼け止めに加えて紫外線対策グッズも活用すること、スキンケア製品を工夫することなどに気をつけることが大事
参考
・環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」